今や無職の人から横綱目前の力士まで、あらゆる人が異世界に放り込まれるというのがフィクション世界の潮流ですが、しかし、言葉も通じず文化も分からない状態で単身繰り出して、果たして本当にうまくいくものなのでしょうか? その疑問への答えの一つがこの「異世界おじさん」に記されています。

 

本作に登場するおじさんは、十七歳の頃にトラックに轢かれ、以後十七年間昏睡状態にありましたが、突然目を覚ましました。しかしその間の十七年間、彼の魂は異世界の方に言っていたらしく、向こうの言語や魔法など、様々な超絶スキルを覚えて帰ってきた感じになっています。とは言え、異世界人は「その手」の漫画のように美形揃いだったらしく、フツメンのおじさんはオークと間違えて狩られたり、恩を仇で返されたりととんでもない目に遭っているのですが、だからこそ彼の思い出や所作には「重さ」があり、またおじさんにとっても「セガ」がハードから撤退した現在は世知辛かったりするのですが、そんなハードな日常の中にも絶妙な笑いが盛り込まれているのが本作の素晴らしいところです。いわゆる異世界転生ものがご都合主義だからと受け入れられなかった方にもオススメできる一作と言えますね。おすすめ⇒ブッコミ 漫画